クルーガーランド金貨とは?22金の品位・サイズ・発行年と見分け方

クルーガーランド金貨の基本を解説する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は、各国の造幣局・国税庁など公的機関の情報、田中貴金属工業などの公表価格、各買取店の公式情報、Yahoo!知恵袋などの公開された声をもとに編集部が独自に執筆しています。金価格・買取価格は記事執筆日時点の参考値で、日々変わります。

金貨を持っている人

親の形見に「クルーガー金貨」と書かれたメモが付いたコインがありました。そもそもどんな金貨なんでしょう?

案内役

南アフリカのクルーガーランド金貨のことですね。金の量で価値が決まる、地金型と呼ばれる金貨ですよ。

名前は聞いたことがあっても、どこの国の金貨で、何でできているのかまでは知らない方も多いはずです。

結論から言うと、クルーガーランド金貨は南アフリカで1967年に作られ始めた22金の金貨で、1オンス金貨には1トロイオンスの純金が入っています。

この記事を読むと、品位・サイズ・発行年の基本と、手元のコインがクルーガーランドかどうかを見分けるポイントが分かります。

目次

クルーガーランド金貨はどこの国の、どんなコイン?

先に結論

クルーガーランドは南アフリカ造幣局(South African Mint)が作る地金型の金貨です。収集用の記念コインとは違い、含まれる金の量と日々の金価格で価値が決まります。

南アフリカ造幣局の資料によると、1967年7月3日に最初の1オンス・22カラットの地金型金貨が打たれました。

同じ資料では、1トロイオンスの純金を含む1オンスのクルーガーランドを「法定通貨として認められた最初の金貨」と紹介しています。

『クルーガー コイン』『クルーガーランド コイン』と呼ばれることもありますが、指しているのは同じ金貨です。

項目内容出所
発行国南アフリカ南アフリカ造幣局
作っているところSouth African Mint(素材はRand Refinery)南アフリカ造幣局・Rand Refinery
始まり1967年7月3日に最初の1オンス金貨南アフリカ造幣局
品位22カラット(金9167・銅833の割合)Rand Refinery
額面金額の額面は無い南アフリカ造幣局
販売の実績1967年から6,000万枚以上(2017年の記事)南アフリカ造幣局

南アフリカ造幣局の2017年の記事には、発売以来5,300万オンスを超える金が、6,000万枚以上のクルーガーランドとして売られたと書かれています。

世界中で多く出回っている金貨なので、日本の買取店でも価格表に載っていることが多いんです。

ほかの地金型金貨との違いは地金型金貨とは?記念金貨・収集用コインとの違いと主な銘柄で詳しく見ています。

品位は22金:金と銅の割合を数字で見る

金貨を持っている人

金貨なのに純金じゃないんですか?なんだか損している気がします。

案内役

そう感じますよね。ただ、1オンス金貨なら、銅を足したぶん重くなっているだけで、中の純金は1トロイオンスあるんです。

Rand Refineryの説明では、クルーガーランドは「22カラットの金で、純金9167・銅833の割合」で作られています。

南アフリカ造幣局のプルーフ版の表記は「Mass: 33.930g」「Au 916.67 Cu 83.33」です。

この数字で計算してみると、次のようになります。

計算式結果(計算)
1オンス金貨に含まれる純金33.930g×91.667%約31.103g
1オンス金貨に含まれる銅33.930g×8.333%約2.83g
純金量(法令の換算)1トロイオンス31.1035g

純金の約31.103gは、計量単位令が金貨の質量に使う単位として定める1トロイオンス(31.1035g)とほぼ同じです。

つまり、1オンスのクルーガーランドには、約2.83gの銅が足されて総重量が33.930gになっている、という見方ができます。

33.930gはプルーフ版の数字

33.930gは南アフリカ造幣局がプルーフ版(収集用の鏡面仕上げ)に載せている総重量です。普段出回る地金版の総重量を明記した公式ページは確認できていません。

22金と24金の金貨の違いは22金の金貨と24金の金貨の違い|品位と純金量で買取額が決まるにまとめています。

赤みのある色は銅のため

クルーガーランドを見ると、ほかの金貨より少し赤っぽい色をしています。

おたからやの公式ページでは、この赤みは耐久性を高めるために入れた銅によるもので、クルーガーランド本来の色味だと説明されています。

同じページには「流通を前提とした堅牢な22金製」という書き方もあります。

『色がくすんでいるのは偽物だから?』と心配になる方もいますが、赤みそのものはこの金貨の特徴なんです。

クルーガーランド金貨の種類:サイズは何がある?

クルーガーランド金貨の種類は、まずサイズで分けて考えると分かりやすいです。

南アフリカ造幣局の資料によると、1967年の始まりは1オンスだけでした。1980年に、1/2オンス・1/4オンス・1/10オンスの分数サイズが加わっています。

サイズ純金量直径(南アフリカ造幣局の表記)登場
1オンス31.1035g32.69mm1967年
1/2オンス15.5517g27mm1980年
1/4オンス7.7758g22mm1980年
1/10オンス3.1103g16.5mm1980年

直径は、南アフリカ造幣局のブローシャーに載っている2017年プルーフ版の実寸の表記です。

注記: 英国王立造幣局の解説記事は1オンスの直径を32.77mmと書いていて、数字が少し違います。ここでは南アフリカ造幣局の値を使っています。

クルーガーランド金貨のサイズと純金量の早見表

2017年には、発売50周年の記念として1/20オンスや1/50オンスなどの小さなサイズも限定で作られました。

ふだん目にするのは、上の表の4サイズがほとんどです。

1オンス1枚と1/10オンス10枚は、純金の量が同じ

分数サイズは、名前のとおり1オンスを分けた量の純金が入っています。

1/10オンスの純金3.1103gを10枚分足すと31.103gで、1オンス1枚の31.1035gとほぼ同じです(計算)。

同じように、1/4オンスなら4枚、1/2オンスなら2枚で1オンス分の純金になります。

ただ、店の買取価格は、小さいサイズほど1gあたりの金額が低く出ることがあります。

例えば大黒屋の宅配買取限定の価格では、1/10オンスが62,601円、1オンスが643,083円です(2026年10月20日(火)時点の相場から算出)。1/10オンスを10枚にすると626,010円で、1オンス1枚より17,073円少なくなります(計算)。

『小さいのを何枚も持っているけど、損なのかな』と気になる方もいますよね。買った時の価格との比べ方は、金貨のプレミアムとは?で見ています。

オンスとグラムの換算は金貨のオンスとグラム|1オンス・1/2・1/4・1/10・1/25の重さ早見表で一覧にしています。

地金型とプルーフ版の違い

クルーガーランドには、地金として売買される通常の仕上げのものと、収集用のプルーフ版があります。

プルーフ版は表面が鏡のように仕上げられ、ケースや証明書が付いていることが多いものです。

おたからやは、プルーフ仕上げの品物を「通常の地金型よりも高いプレミアム価値を反映して」査定すると案内しています。

地金型かプルーフ版かを見るところ
  • 表面が鏡のように光っているか
  • 専用ケースや証明書が付いているか
  • 購入時の書類に「プルーフ」と書かれているか

額面が無い金貨:価値は何で決まる?

日本の硬貨には「100円」のような額面がありますが、クルーガーランドには金額の額面がありません。

南アフリカ造幣局の資料には、クルーガーランドは法定通貨だが額面を持たない、と書かれています。

そのうえで、1枚の価値は含まれる金の価値に直接結びつき、日々の金価格で決まるという説明が続きます。

Rand Refineryは、クルーガーランドを「額面を純金のオンス数で表している唯一の法定通貨の地金型金貨」と紹介しています。

ほかの地金型金貨には額面が刻まれているので、比べるとクルーガーランドの珍しさが分かります。

1オンス金貨額面品位
クルーガーランド(南アフリカ)金額の額面は無し22金
ウィーン金貨ハーモニー(オーストリア)100ユーロ24金(999.9)
カンガルー金貨(オーストラリア)100豪ドル24金(99.99)
アメリカンイーグル金貨(アメリカ)50ドル22金相当
ブリタニア金貨(イギリス)100ポンド2013年から24金(999.9)

どの金貨も、額面より金としての価値のほうがはるかに大きいのが普通です。日本で売る時に額面で計算されることは、まずありません。

ここが大事なところ

クルーガーランドの価値は「いくらの額面か」ではなく「純金が何オンス入っているか」で考えます。同じ1オンスなら、何年に作られたものでも金の量は同じです。

例えば1オンス金貨なら、純金31.1035gに、田中貴金属が2026年10月20日17:00に公表した金の店頭買取価格22,773円/g(税込)を掛けて708,320円という目安が出ます。

これは記事執筆日時点の参考値で、金地金の価格による計算です。金貨1枚の買取価格そのものではありません。

金額の目安の出し方はクルーガーランド金貨の価格|田中貴金属の金価格から今の目安を出すで詳しく見ています。

手元のコインがクルーガーランドか見分けるには?

金貨を持っている人

ほかにも何枚か外国の金貨があって、どれがクルーガーランドなのか分かりません。

案内役

色・大きさ・重さの3つを見ると、かなり絞り込めますよ。迷ったら、そのまま店で確かめてもらうのがいちばんです。

ほかの地金型金貨と並べると、クルーガーランドの特徴が見えてきます。

見るところクルーガーランド1オンス比べる例
色赤みのある金色(銅が入るため)ウィーン金貨やカンガルー金貨は純金(品位99.99%)で銅を含まない
総重量33.930g(プルーフ版の表記)カンガルー金貨1オンスの最小総重量は31.107g
直径32.69mmウィーン金貨1オンスは37mm
額面金額の額面が無いウィーン金貨1オンスは100ユーロ

24金の金貨は総重量がほぼ純金量と同じなので、1オンスなら31g台です。

クルーガーランドは銅が入るぶん重いので、キッチンスケールで量って33g台なら、22金の1オンス金貨の可能性が高くなります。

ただし、アメリカンイーグル金貨1オンスも22金で、総重量は法律で33.931gと決められています。重さだけでは区別できないので、文字や図柄も合わせて見ましょう。

クルーガーランド金貨を見分ける3つのポイント

銘柄の見分け方は外国金貨の種類の見分け方|刻印と文字から銘柄とサイズを調べるにもまとめています。

やらないでほしいこと

金貨を削ったり、薬品をかけたりして確かめるのはやめておきましょう。傷が増えると査定に響くことがあります。本物かどうかは、比重計などの機器を持つ店で確かめてもらうのが安心です。

おたからやの公式ページでは、比重計などの専門機器で金の密度を測り、中に別の金属が仕込まれた模倣品でないかを確かめると案内しています。

よくある相談:品位はK22とK21.6のどっち?今は売るべき?

Yahoo!知恵袋に寄せられたクルーガーランドの相談から、2つを取り上げて答えます。

相談1:品位はK22とK21.6のどちらなのか

ネットで調べると品位の表記がばらばらで、K22なのかK21.6なのか分からない、という相談です。

Rand Refineryの公式の説明は「22カラット、純金9167・銅833の割合」です。南アフリカ造幣局のプルーフ版の表記も「Au 916.67」なので、クルーガーランドの品位はK22と考えてよいでしょう。

K21.6は、おたからやのFAQでダカット金貨の例として挙げられている品位です。

おたからやは同じFAQで、クルーガーランド(K22)やダカット金貨(K21.6)など24金以外の品物も、純度ごとの相場に基づいて査定すると書いています。

相談2:金の買取相場が上がっているニュースを見た。今売るべき?

金の相場が上がったというニュースを見て、手元のクルーガーランドを売るべきか迷っている、という相談です。

この記事では、相場がこの先上がるか下がるかの予想はしません。

ただ、売るかどうかを考える時に使える物差しはあります。今の金価格で計算した目安の金額と、自分の事情(使い道・保管の手間・相続の予定など)を並べてみることです。

『もう少し待てば上がるかも』と迷い続けるより、目安の金額を一度出してみると、気持ちが落ち着きやすいですよ。

決め方は金貨は売るべき?持ち続けるべき?決め方のチェックリストで詳しく見ています。

相談3:「クルーガーランド金貨?」というものがあるが、そもそも何か分からない

家にある金貨がクルーガーランドらしいけれど、何なのか、売るといくらくらいなのか知りたい、という相談です。

まずは、この記事の「見分けるには?」の表で色・重さ・直径を確かめてみてください。

クルーガーランドだと分かったら、次はサイズです。1オンスか1/10オンスかで、含まれる純金は10倍違います。

サイズが分かれば、純金量に当日の金価格を掛けて目安が出せます。金貨の箱や袋に書かれた表記も、サイズを知る手がかりになりますよ。

正体が分からない金貨を調べる順番
  1. 色と大きさを見て、22金らしい赤みがあるか確かめる
  2. 量りで総重量を量り、サイズの見当をつける
  3. 箱・袋・書類の表記で銘柄とサイズを確かめる
  4. 分からなければ、そのまま買取店で見てもらう

クルーガーランド金貨を売る時に知っておきたいこと

地金型の金貨なので、売る時は純金の量と当日の相場が金額の中心になります。

ただし、扱っている店や価格の出し方は店ごとに違います。

店クルーガーランドの扱い(公式の範囲)
大黒屋1オンス643,083円など、サイズ別の1枚の価格を公表(2026年10月20日(火)時点の相場から算出・宅配買取限定)
金貨買取本舗一般用の価格表に1オンス692,370円(宅配・店頭同額)
田中貴金属毎日公表している金貨の価格はウィーン・メイプルの2種。クルーガーランドは名指しの記述が見当たらず、事前の問い合わせが必要
三菱マテリアル取扱金貨はカンガルー・メイプル・ウィーンの3種。取り扱いのない金貨は事前に問い合わせ

傷やケースについて、おたからやは「多少の擦り傷や汚れで地金価値が大きく損なわれることはない」「鑑定書がない現物のみでも」査定すると案内しています。

「手元の1枚が今いくらになるのか聞いてみたい」と思ったら、クルーガーランドのページを設けている買取店で査定を受けてみるのも手です。

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手元の金貨の査定額を確かめる

ウィーン金貨・クルーガーランド・カンガルー・イーグルなどの外国金貨は、ケースから出したものや傷があるものも査定してもらえます。店頭のほか出張査定やLINE査定も選べるので、当日の金額を聞いてから売るかどうか決めましょう。

査定料無料公式サイトで査定方法を確認する

買取価格は日々変わります。最新の価格・条件は公式サイトで確認してください。

金額を聞いてから売るかどうか決めても大丈夫です。売り方の全体像はクルーガーランド金貨の買取|純金1オンスの計算と売る店の選び方で見られます。

持っている間の保管と手入れ

売るのはまだ先、という方もいますよね。持っている間は、手入れのしすぎに気をつけましょう。

バイセルの公式ページには、中性洗剤などで汚れを落とそうとすると、表面の金色が薄くなったり傷がついたりすることがあると書かれています。

買取大吉は、傷や汚れを避けてケースや付属品と一緒に売ると査定が上がりやすい、と案内しています。

保管のポイント
  • 素手で触らず、ケースやカプセルに入れたままにする
  • 磨いたり洗剤で洗ったりしない
  • 購入時の書類やケースは捨てずにまとめておく
  • サイズと枚数をメモにして一緒に保管する

よくある質問

クルーガーランド金貨はどこの国の金貨ですか?

南アフリカの金貨です。南アフリカ造幣局が1967年7月3日に最初の1オンス金貨を打ちました。

クルーガーランド金貨の品位は何金ですか?

22金です。Rand Refineryの説明では、純金9167・銅833の割合で作られています。

クルーガーランド金貨の種類にはどんなサイズがありますか?

1オンス・1/2オンス・1/4オンス・1/10オンスの4サイズが基本です。分数サイズは1980年に加わり、2017年には50周年記念で1/20オンスなども限定で作られました。

額面が無いのに、お金として使えるのですか?

南アフリカ造幣局は、クルーガーランドを法定通貨だが額面は持たないと説明しています。価値は含まれる金の量と日々の金価格で決まります。

クルーガー金貨とクルーガーランド金貨は別のものですか?

同じ金貨を指していることがほとんどです。クルーガー金貨・クルーガーコインと略して呼ばれることがあります。

まとめ

この記事の要点
  • クルーガーランド金貨は1967年に南アフリカで始まった地金型の金貨
  • 品位は22金(金9167・銅833)で、1オンス金貨には1トロイオンスの純金が入る
  • サイズは1オンスと、1980年に加わった1/2・1/4・1/10オンスが基本
  • 金額の額面は無く、価値は純金の量と日々の金価格で決まる
  • 赤みのある色・33g台の重さ・32.69mmの直径が見分けるヒント

外国の金貨の売り方の全体像は地金型金貨の買取ガイドにまとめています。

地金型金貨買取.jp

地金型金貨買取.jp 編集部

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